哲学する会社、7つのポイントをルーティンワークにする。

気骨が生れる場所 コアバリュー
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こんにちは、いきいきゴエス協会の代表理事 ゲンキポリタンです。

「モノ」や「サービス」を売るのではなく、「世界観」や「コンセプト」、「ビジョン」を売るというのは、言われ続けてきたことですが、小さい会社ほど、すぐにでもできること。

アップルやグーグルがビジネスに「哲学」を活用しはじめたといいます。
「哲学」には「語り合う」イメージがありますが、本質は実践ではないでしょうか?

ちょっと一休みして、戦略を練りませんか?

スティーブ・ジョブズならアフターコロナをどう捉えるだろう?

ニューノーマル

2020年のあり方がスティーブ・ジョブズが描いた世界だったでしょうか?

スティーブ・ジョブス氏はiMacの日本販売カンファレンスの基調講演に来実した時、NHKにインタビューにも答えました。

その時、印象的だったのはiMacの開発以上に、喜ぶことは「トイ・ストーリー」だとはっきりと語っています。

それを反映するかのように、多くの仕事がAIに取って代わられ、「いわれたことをやればいい」、「物を生産すればいい」という時代に、限界が見えはじめてきました。

生き方や価値観が多様化した現代には、ビジネスでも禅の公案のように「答えのない課題」に立ち向かうスキルが必要になってきました、

他社との差別化、自社の価値あるユニークな世界観、ユーザを牽引する独自のビジョンを表現できなければ取って代わられるリスクが高まっているからです。

ずっと言われてきたことですが、「モノ」や「サービス」を売るのではなく、「世界観」や「コンセプト」、「ビジョン」を売ることが大きな要因になるとみなされてきました。

ビッグデータやAIはその表現例ですが、そこにコロナの大直撃が起こり、世界は対策に追われましたが、なにか感動できるようなことは起こったでしょうか?

データの限界に空虚な印象を持った人がたくさんいたのではないでしょうか?
その一方で国内ではアニメ映画「鬼滅の刃」が軽々新記録を弾き出しています。

アップルやグーグルがビジネスに「哲学」を活用

マインドフルネス

アップルやグーグルがビジネスに「哲学」を活用しはじめたといいます。
もともと、故スティーブ・ジョブス氏はライバルであったビル・ゲイツを尊敬しながらもひとことでいうなら「哲学がない」と批判してきました。だから今更不思議ではありません。グーグルもアップル同様「マインドフルネス」を社内に広めてきたので、「哲学」に辿り着くのは自明の理です。

哲学は、「ビジネスで利益を出すことと、社会的な善を結びつけようとする」に応用できるものです。むしろ「ビジネスの利益の源は社会(人)の善にある」と言い切って過言ではないでしょう。

特に商品力で違いの出しようがないものであればあるほど、それ以外に道はないといえます。現実には商品力で違いの出せないほど、低価格志向に陥る傾向があり、本来は社員教育が必要なのに資金が回せず、ますます低価格志向を強めて自滅してしまいます。

「問い」は無料でできる最大の社員教育

リーダーは北十字星をめざす

なにも話さないから通じ合えない
なにも話さなくても通じ合う
どちらもあると思います。
話しても話しても通じ合えない。
これもあります。
では、コミュニケーションの決め手はなんでしょう?

企業は一般的に、「データ」をもとに「直接的」な解決策を見出そうとします。
一方、哲学コンサルタントは、「問い」、「論理」、「理由」から問題解決を図ろうとします。
まるで禅の「公案」からはじめるようなものですが、「公案」は論理を破壊し、論理の向こうに、本質を見出そうとします。「問い」こそが重要なのです。

ベトナム戦争に従軍、その後、哲学を修めた後に、ビジネス界で大成功したアメリカの伝説的な投資家ビル・ミラーは、「哲学を研究することで身につけた分析の能力や心の習慣が自分のビジネスの成功に寄与している」と彼は語っており、母校の哲学科に80億円を寄付しているそうです。いかにもアメリカらしい話です。

アフターコロナで苦しむ世界にあって、やがて日本にも哲学ブームが起こるでしょう。
しかしマインドフルネス同様、意識をそこまで回す会社は少ないでしょうが、逆に個人事業主、ひとり会社、零細、中小企業ほど、実際には導入しやすいはずです。

ルーティンワークに組み込んだ哲学

思い込んだ脳からの解放

具体的には、以下の項目(決めっているわけではない)

・企業理念・経営理念の構築
・倫理規定(社会的常識を踏まえた自己規範)の策定と実行
・コンプライアンス(倫理法令遵守)の達成
・動機づけ面接の提供
・組織内コンフリクト(意見の対立、軋轢)の解決
・研修としての哲学対話(問いから始まる考える力の養成)の実施
・リーダーシップ・ガバナンス(統治)技術の伝達

このうち、動機付け面接までは、既に多くの会社でルーティンワークとして、実践されていて、システム化した会社では、人材育成及び大きく業績に寄与されています。

企業理念・経営理念の構築

企業理念を再構築し、経営理念の再発掘をする大仕事があります。
「自社の事業を通して何を目指し、どこへ行こうとしているのか」について共に考え、深めて、それを言語化・再構成します。

必要なら、基本方針や理念の変更を迫られますが、躊躇なく取り組みましょう。
クレドにまとめて、会社規模に応じて体裁を整えます。

倫理規定(社会的常識を踏まえた自己規範)の策定と実行

現代社会では、職種、ニーズの多様化やⅠT技術の発達によって、実に多様なビジネスが生まれています。他方で、人権意識の高まりや企業の倫理的な責任が、急速にアップデートされているのもまた事実です。

こうした中で、倫理的・法的な側面を確固としたものにすることは、企業にとって死活問題です。

しかし、ここにも「考える」メリットはたくさん隠されています。このメリットを生かしきれば新しいイデオロギーが発見できます。気づいている者は気づいています。

研修としての哲学対話の実施

問いから始まる考える力の養成です、研修としての哲学対話は、多様な目的で行われます。

哲学対話とは、中学校以上が一般的ですが、小学校や幼稚園で行われることもあるものです。子どもたちの思考力を養うために70年代にアメリカで始まった「子どものための哲学」に由来します。

哲学者の思想を教えたり抽象的な問題について議論したりするのではなく、身近な問いから出発して、グループで一緒に問い、考え、対話をしていくものです。

モチベーションの向上、コミュニケーションや人間関係の改善、意志決定、合意形成、批判的思考力の育成、シーズンキャンペーンのコンセプトメイキング、チームビルディングなどです。

とりわけ重要なのは、「何を言ってもいい」「否定的なことは言わない」というルールです、何を言ってもいいからこそ、思考に広がりと深まりが出てきて、対話が哲学的になります。ルーティンワークにしないと、ルールの確立は難しい場合も少なくありません。

「何を言ってもいい風土」は、ずいぶん前から巷では、思考力やコミュニケーション能力が必要だと言われています。実際には「何を言ってもいい」場所は皆無に近いのが真実です。それは自由にものを考えられる場がないに等しいわけです。
実際にやってみると「奇人・変人」と見られます(笑)
しかも言える実績を作るまで努力の汗を流さないと居場所がなくなるリスクがあります。
「何を言ってもいい人間」になるが糧だった時代もあります。

こんな会社は現代では通用しません。本気で変えて行きましょう。かって会社は学校の延長でした。終身雇用もあり実社会での生き方を教える場所でした。
人生100年時代には、自分で学ぶ必要がありますが、会社側はしっかり見据えて取り組みます。

まとめ

哲学する会社は、「問い」、「論理」、「理由」から問題解決を図ろうとします。

実際には『「問い」は無料でできる』ことはありません。勉強が必要です、
勉強には時間もコストもかかります。
哲学する会社は、哲学することをルーティンワークにすることで、哲学するほど時間もコストも下がります。これが競争力になります。

トイ・ストーリーにどんな哲学があるのか。考えてみたいですね。

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ゲンキポリタン(一般社団法人いきいきゴエス協会)

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