マインドフルネスで自己否定を超える

マインドフルネス アサーティブ

マインドフルネス

マインドフルネスはキラーストレス低減方法として紹介されました。

キラーストレスとは、死に至るストレスです。
これにはストレスホルモン、コルチゾールが大きく関与しています。

では、マインドフルネスになにができるのか見ていきましょう。

次の図は、マインドフルネスのゴエス(5S)です。

マインドフルネスのゴエス(5S)

ゴエスとは5S、頭文字(ローマ字)が5つのSと言う意味です。
整理・整頓・清掃・清潔・習慣の5つのSです。なかでも重要なのは整理収納のゴエスと同様に整頓です。
整頓は「使いたい時にすぐに引き出せる」という意味です。
マインドフルネスののゴエスでいちばん大事なことは、人生の局面で生じるさまざまな問題に即座に対応できることです。

それには「気づき」が大切です。
なにが起こっているのか、問題の核心はなにか、本当に気づいているとき、神経系はフレッシュで弾力性があります。
そうすると智慧が表れます。無駄なく素早く混乱を最小限に抑えて対処できます。
考えこみ、思いを巡らす習慣は必要ありません。

それにはまず自分を知っておく必要があります。日頃から自分を隠していると自分がわからないので対処できなくなります。
マインドフルネスの瞑想は、自分を整理するためのもの。
野球選手の素振りのようなものです。

そして心が鋭敏だと、気づく力も育っていきます。

マインドフルネスのゴエス
マインドフルネスで大事なのは、自分を知ること、決して隠さないことです。
病気は、病気だと解るから治すことができます。

マインドフルネスは有効なやり方ですが、自分が自分を隠す限り、いくら毎日瞑想しても、素晴らしい結果は出せません。

なぜ自分を知りたくないのでしょう。なぜ隠すのでしょう。

怖いからです。つまり知らないふり、気づかないふりをしているのです。
日常的に気づかないように、アルコールや娯楽で自分を麻痺させています。

この態度はマインドフルネスの真逆です。この態度をとる限り、コルチゾールは分泌され続けます。

ストレスホルモン、コルチゾールが命を縮める

ストレスによるダメージ

ストレスホルモン、コルチゾールはストレスを鎮めるために分泌されるホルモンです。
「コルチゾール」の分泌量は1日のうちで大きく変動します。
朝に多く分泌され、昼過ぎには減りはじめ、夜には殆ど出なくなります。

コルチゾールはストレスを鎮めるために分泌されるホルモンですが、絶え間なくストレスがかかったり、身体のどこかに炎症が起きたりすると、副腎は体を守るために1日中コルチゾールを出さなくてはなりません。

さらに過剰分泌されたコルチゾールが脳にダメージを与えます。

強いストレスを受けて育つとストレス耐性が強いが、扁桃体が大きくなる

副腎

原始の時代に身を守るホルモンとして有効でしたが、現代のように切れ目なくストレスが長く続く時代には、コルチゾールによるネガティブが効果が問題視されるようになりました。

しかし人間の身体とは本当に見事なもので、コルチゾールによって体内の緊張状態が続くと、NPY(ニューロペプチドY)などが放出されるメカニズムがあり、苦しみを忘れさせる瞬間が増えてきます。

しかしNPYが少ない人と多い人がいて、その差は遺伝子以外に生育環境が影響しています。

子どもの時にネグレストなどで強いストレスを受けた人はNPYが少なく、子どもの時に受けた強いストレスによって、成長とともに扁桃体が大きくなってしまい長期にわたってトラウマとして影響します。

このようにNPYが少ない人はストレス対処能力が弱く、NPYが高い人は心理社界的なストレスに強いことが分かっています。

ネグレストを受けるとコルチゾールの分泌に異変が起こります。

コルチゾールは朝目覚めてから夜眠るまでの間に大きく減少するのが正常ですが、ネグレストを受けた子はあまり大差がありません。

しかし、そういう場合には、EMDR、コーピング、マインドフルネスと次、次と対策が打ち出されています。

EMDR、コーピングという技法のサポートを受けると、コルチゾールのリズムは目覚めるから寝るまでの間に大きく減少した事例もあります。

マインドフルネスによる瞑想体験も効果があることで広く知られています。

マインドワンダリング(心の迷走)にストップをかけるマインドフルネス

マインドワンダリング(心の迷走)

 

「過去」と「未来」を考えすぎて、マインドワンダリング(心の迷走)にストップをかけるのにマインドフルネスは効果的です。

マインドワンダリング(心の迷走)に囚われた人でなくとも、一般に「過去」と未来」を考えている時間は一日の47%もあるといいます。

つまり、本来なら「いまここにあるべき」なのに、いまここから離れているのです。
心ここにあらずという状態は、大きな損失です。

膨大な時間ですが、人の脳の働きなので、そのロスは外見からは見えません。
これを防いで充実した状態にもっていくために宗教色を排したマインドフルネス瞑想は企業にも採用されています。

マインドフルネス瞑想

マインドフルネス

マインドフルネスの瞑想とは次のようにします。

身体の力を抜き、背筋を伸ばして座ります。

体と呼吸に意識を向けて、感覚に集中します。

呼吸をただ感じるようにします。お腹が膨らみ平らになります。

胸が上がったり下がったりします。鼻を通過する空気を感じます。

やがて雑念が浮かびますが考えないようにします。

考えずに、いまこの瞬間の体と呼吸の感覚に集中します。

マインドフルネスによって、40%のストレスが軽減されるといいます。

これはマインドワンダリング(心の迷走)によるコルチゾールの分泌をストップさせる効果があります。

マインドフルネスが日常のことではなく、特別なイベント(行為)では意味がありません。軽減できている人は毎朝、毎夕に上手に取り入れているはずです。

しかし「マインドワンダリング(心の迷走)」を出すまでもなく、人間とは考えることが好きな生き物です。

そのため、禅宗では禅問答を採用しています。
つまり解けない質問を出すことで考えさせないようにしています。

瞑想で呼吸に集中させるのも、考えさせない工夫です。
歩行瞑想では足の裏の神経に集中させています。

では、考えさせると何が悪いのでしょう。
心ここにあらずになるだけでなく、ネガティブな感情に囚われる前提である潜在意識の影響を受けてしまうからです。

マインドフルネスのマトリックス

マインドフルネスのメカニズム

上の図は、マインドフルネスのマトリックスです。

左下のゴミから、右上のように改善するのがマインドフルネスの目的です。

ゴミとは、不必要な感情や意識です。

ゴミは池の上に張っている「藻」のようなものです。
「藻の下」には、美しい水面が潜んでいます。本来の自分です。
「藻」を取り払い、本来の自分を表面に出します。

しかし簡単に藻が取り除けるわけではありません。

邪魔をしている、あるいは藻を育てているのが、潜在意識です。
潜在意識には、ネガティブな意識もありますが、未開発の能力もあります。
未開発の能力の妨害をしているのが、左下のゴミ。つまり「藻」です。

マインドフルネスは、その気づきによって「藻」と「潜在意識」から、本来の自分を救い出す役割を担います。

マインドフルネスは、考えるものではありません。すべて体験を通して気づくものであり、誰かのいうことを聞くものでもありません。いくら考えても問題から逃げることはできません。ありのままを観察することで直感を鋭利なものにします。心を束縛している「藻」を取り除くのに考えることも、あらゆる概念も必要はありません。

なので、誰かの影響があったとしても鵜呑みにするのではなく、自分の体験を通して真実を身に付けるものです。鵜呑みにすることは他人の考えを取り込むことなので、邪魔になるだけです。

マインドフルネス(気づき)の目的を曖昧なままにして、言われるままに瞑想をしても効果はありません。

マインドフルネスの目的

気づきの瞑想

マインドフルネス(気づき)はストレスの軽減が目的ではありません。

目的にたどり着くプロセスでストレスホルモンであるコルチゾールが軽減されるのです。

マインドフルネスは、目的がしっかりしている必要があります。

では、目的とはなんでしょう?

最高の自分になるためです。

最高の自分といっても、マインドフルネスでは「自分」という概念を忘れることが重要な課題なので、いささか注意が必要です。

「自分」とは、自分と他の間にある距離感です。マインドフルネス瞑想で呼吸、足裏を集中の対象にするのは、「自分」を意識しないためです。

気づきとはエゴのない注意力だと言います。常に流れている変化を認識することだとも言います。
難しいですよね。言葉で定義できないものだからです。それは複雑なものではなくあまりに単純でオープンなものだからです。

自分は思うんですね。

たとえばこの歌です。

あなたのためにこの髪だって黒く染めたの、安心してね♫

これは「ビューティフル・ヨコハマ」という古い歌の歌詞ですが、黒く染めた髪を見た瞬間、いつもと違うことに気がつき、その瞬間、愛に気づきます。

しかし、自分の直感を信じるために、確証を得たいと考えてしまいます。
すでに気がついているのに、考え出します。

考えると、あれこれ理由を考えてしまい、ついには潜在意識まで動かして、愛が見えなくなってしまい、慌ててまた考えなおして愛を探すようになりますが、うまく見つけられなくなります。

気づく、考えるには、それほど大差があるのではないでしょうか。

佐藤初女さんの考え方

もう亡くられましたが「森のイスキア」という施設を主宰されていた佐藤初女さんという女性がいらっしゃいました。
亡くなる94歳まで、困っている人に手を差し伸べられました。カトリック信者でもあられました。

しかし、佐藤初女さんの考えはブッダの心そのものです。
そしてマインドフルネスの目的そのものであり、確信があり、戒律があり、気づきがあり、智慧があります。
達成された姿そのものです。

佐藤初女さんのお言葉には「私」という概念がありません

佐藤初女さんのお言葉に触れてみます。著書「おむすびの祈り」からの一文です。

私が人と会うために心がけていることはいつも新しい気持ちでその人に会うというとです。私は朝から晩まで常にたくさんの人に会っています。

ですが次から次へと漫然と会うのでなく、「この人と私の時間は今がはじまり」と思ってひとりひとりとの出会いをとても大切にします。

疲れているからとか、都合が悪いので明日にしてくださいとか、明後日ならどうでしょうとお断りすることは滅多にありません。この人はいまこのときに私を必要として来ているのであって、明日になればもう必要でないかもしれないのですから「いま」受けとめたいと強く思うのです。

それでも、私も一応は、明日はこういう用事があるんですよ。いまこういうことがあるから時間が足りなくて困っているのよと、そのときどきの事情を相手に伝えます。でも相手は、ああ、そうですか、というだけで、私の言葉は全然通じません。それだけ自分の抱えている問題で、頭がいっぱいになってしまっているのでしょう。

このような毎日を送っていますと、もちろん大変疲れますし、時間にも追われます。でも、そういうふうにして自分の持っている時間を「神様の時間」として使うと、神様は私がさしだした以上の力を与えてくださるのです。

嫌だと思いながら人に会うと、疲れもひとしおに感じられます。そうではなくて、神様から与えられた喜びの時間として受け止めるように心がけることで、疲れもずっと軽く感じられるようになります。長い間続けてきて、私はそのことに確信を持っています。

まとめ

マインドフルネスは、キラーストレス低減方法として好評です。
しかしマインドフルネスの目的に到達するプロセスでしかありません。

そのプロセスの途中にアサーティブな態度も潜んでいます。
それはどこでしょう?
自己否定への気づきです。

マインドフルネスの感動はいのちと結ぶついています。

心が鋭敏だと即座に対応できます。
本当に気づいているとき、神経系はフレッシュで弾力性があります。

そうすると智慧が表れます。無駄なく素早く混乱を最小限に抑えて対処できます。

思いを巡らす習慣は必要ありません。

生の流れは清々しく淀みなく過ぎていきます。

そのリズムに乗っていけば解決法がないような場合でも悩むことはなくなります。
直観が具体的に動くので、生きる楽しみを実感できます。

気づくべきことに気づき、停滞とは永遠におさらばできます。いのちと愛を自分に取り戻せます。

 

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