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その会社の従業員として「採用される」をお客様との関係に置き直したら、どうなんでしょう?
見込み客?新規客?
どっちでしょうか?
顧客満足は認知からはじまります。
価値観を共有する
価値観を共有して、人を育てて、喜びを分かち合うに至るには、時間もお金の投資も気の配りも必要です。使えば使うほど人は育つものです。
だから蓄積したノウハウを使って、できるだけ使わないことが、顧客満足の差別化になります。
ところがダメな会社には、蓄積したノウハウがありません、
完全に欠けてしまうところが典型なのです。
目の前のうろたえた日々を過ごすことで仕事している気になっています。
その結果、倒産するまで、みんなを不幸にしていることに気がつきません。
つまり人への関心が薄いのが「特長」です。
「全従業員と価値観を共有する」・・・・そんな時間があるかと思ってしまいます。
イメージすらできないので、どこかた手をつけていいのか。わからないし、そもそも儲かればいいので、価値観がない。それが限界だと気がつかないのです。
これからも紐解けるように、人への関心が強い会社は、業績も良く、人もいきいきしています。
やれる気になってはじまる、生涯顧客になってはじまる
最初の質問に戻ります。
採用されたばかりの従業員は「見込み客」の段階か?「新規客」の段階か?
どっちでしょうか?
採用の段階というのは、人(社員)を育てるうえでは、心理的には、まだまだ見込み客です。
「もう社員なんだから自覚して頑張ってくれ」と「手離す」には早いのです。
まだまだ「やれん気」いっぱいなのです。
それを触発することで、一階段上がってもらう。
価値観を共有して、つまりトップのやりたいことを共有して、願望を実現して、分かち合う。
つまり、従業員のよろこびをトップが、リーダーたちと力を合わせて実現する。
その仕組みが、人を育てる「働きがいの10段階」です。
「働きがいの10段階」は「採用」からはじまる
働きがいの10段階は、上の図のように
- 採用
- 歓迎
- 触発
- 語りかける
- 傾聴する
- 感謝する
- 育成する
- 配慮する
- 祝う
- 分かち合う
10段階があります。
採用した人を、どのようにどんな気持ちで歓迎するか、それだけでワクワクしませんか?
仕事は毎日ワクワクが基本です。
同じことは顧客の間でも起こります。
起こすことで起こるのです。
顧客の場合:認知のステージは見込み客になってもらう
- 認知:あなたの会社または商品/サービスのことを認知する(採用する)
- 興味:商品やサービスに関してもっと知りたいという興味を持つ(触発する)
- 検討:商品やサービスの購入を具体的に検討する(語りかける・傾聴する)
- 購入:商品やサービスを購入し新規顧客に変わる(感謝する)
- 継続:商品やサービスに満足した結果リピートや継続利用をする(育てる・配慮する)
- 応援:会社のファンになり積極的に友人知人に広める(祝う・分かち合う)
認知のステージは、あなたの会社または商品/サービスのことをお客様が認知する段階です。
つまり見込み客になってもらえうようにするステージです。
この段階は、従業員に置き換えると採用するの段階です。顧客満足は認知からはじまります。
認知してもらうには、顧客が探しているものでないとサーチ(検索)されないので、認知されません。
食堂を探している人の前にきれいなブティックを並べても、「きれいな店だな」程度に認知してもらえるかも知れませんが、すぐに記憶から削除されます。
認知してもらうには、対象にしてもらう側が「私は何者」かをはっきりしないと、してもらいようがないのです。
それをせずに。自分が言いたいことだけを言っている悪い店になる可能性が高まります。
どうなると思いますか?
もしあなたがソーシャルメディアでシェアしてもらいたくてもされなくなります。
お客様が探している情報を提供する。
それにはお客様が探している情報を見つけないことにはできません。
お客様が探している情報を見つけるには、店側が情報発信しないとできません。
そこで誰しも迷います。どうしたら良いのかわからないと言います。
そこで陥る罠が・・・
店側が自分が言いたいことを言ってるだけになります。
これでは無理なのです。
あくまでもこの店が自分にとって役に立ちそうだから見込み客になってもらえるのです。
つまり結果として、あなたの店を「認知」してくれているのです。
同じことは求人についてもいえます。
人を採用するとき、この人が自分の会社にとって役に立ちそうだから採用にしたのです。
雇用された人は、この会社から得られるメリットがなにか、はっきりと理解できたので雇用されたのです。
これが「労働の提供=対価の獲得」というレベルの関係でよいのなら、それ以上のものはお互いに得られません。
しかし、それでは困るなら、最初にはっきりしておくべきです。
これがモチベーションの源泉になるからです。
人を大切にしない会社の場合、求めるものが低いので、後で問題になり、退職者が後を絶ちません。
同じことはお客様との間でもいえます。
見込み客から新規客になるには、お客様に「目標」が必要になります。
購入することで「目標」が達成されないと、感謝されることも、感謝することもありません。
ここでもお客様に何を提供するのか、何を提供してもらいたいのか、双方が理解しておくことが必要です。
共有が互いのモチベーションの源泉になります。
そこから始まるので、「生涯顧客」になってもらうことから、はじまる関係があってもおかしくありません。提供する側が明確に何をどのように提供しているのか、明示すれば顧客も理解できます。顧客満足は認知からはじまります。
売れない最大の原因
売れない最大の原因は「私は何者」かをはっきりしていない可能性が大なのです。
「私は何者」か、わからない。何の価値もないものだったとしたらどうだろう?
会社の商品またはサービスに対して全く興味を持っていない人に、今、そんなことを伝えても、おそらく嫌われるだけでしょう。
もしかしたら、二度と訪問してくれなくなるかもしれない。
結果、「認知」の獲得は失敗に終わり、当然、次の「興味」や「検討」の段階には至らない。
逆に、会社側が提供する商品やサービスを前向きに検討している方に対して、費用対効果の試算表や成功事例集などをお届けすると、同じ売り込みでも、今度は感謝されるでしょう。
届ける内容、タイミングを誤ると、お客様の反応は全く違ったものになってしまいます。
大半の企業が、まさにこの間違いを冒しているのです。
お客様視点で考えると分かるように、自社商品ばかり紹介しているのが、典型的失敗例です。
特に認知の段階では、あまりセールスを意識せず、ユーザーニーズだけに焦点を合わすことが大切なのです。
「認知」の獲得とは
まだあなたの会社のことや、その商品・サービスのことを知らない人に、まずは、その存在を知ってもらうこと。さらに突き詰めて言うと、潜在的見込客がまだ認識していない課題に100%気付いてもらうことが重要です。
例えば、いま、あなたがご覧になっているこの記事は、当然「認知」を獲得するためのものです。
潜在的見込客に圧倒的に良質な商品やサービスを提供した上で、その結果として、「まだ気付いていなかったニーズに気付いてもらうこと = 認知」です。
まとめ
採用する段階で、自分のニーズに気が付いている人は少ないかもしれません。
しかし、圧倒的な歓迎をして、触発していくことで、自分のニーズに気が付くなら、価値観の共有に一歩近づいてくれたことになります。
価値観を強要するのではなく、共有するとは、採用した人の価値観に気づく必要があります。
それを人海戦術でやろうとすればコストはかかり、現実にできません。ノウハウの蓄積は必要不可欠です。つまり「こうしたい」というグランドデザインがないと、努力の積み重ねで自然に成果となって表れるということはあり得ないのです。
それは顧客との関係でも同じです。
大切なことは、「祝い〜分かち合う」地点に立つという目標設定を心の地図にすることです。
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