托鉢(たくはつ)は乞食行ともいい、禅堂経済を維持する主たる方法です。
村落の家々を巡り、生活に必要な最低限の食糧などを乞い、町を歩き、町の辻に立つ、托鉢の目的は、単なる経済的目的だけではないようです。
こんにちは、いきいきゴエス協会の代表理事 酒井です。ニックネームは人生100年時代の「マインドフルネス実践講座」のコーチ、ゲンキポリタンです。
(社)いきいきゴエス協会は、老いも若きも、長い100年ライフをエンドレスにワンダフルに生きるために、自分自身を無形資産と金融資産に育てるために、心と身体をゴエス(=①整理②整頓③清掃④清潔⑤習慣化)する非営利の一般社団法人です。
個人を育て、会社を育て、エンドレスにワンダフルにできるのは、ライフデザインの優れた生き方、暮らし方は、親から子へ伝承できるからです。
どうしょうもなくみっともない暮らし方だったとしても、整理して不用品は処分し、手元に残したいものを使って無形資産と金融資産にチェンジします。
托鉢とは
実は、托鉢とは、雲水(修行僧)のにみならず、向き合う人々にも功徳を積ませる修行なのです。
雲水も信者もない、年齢、性別もない、みんな生きとし生ける物として、集めた食糧とともにその魂も典座(てんぞ=料理担当者)が作業する窯の中に入れてしまいます。
そして自分にそのお料理を食べる資格があるかを問う。
因果に感謝し、仕上がったお料理を好き嫌いもなく残さずいただく。
一連の行為に生きる極意があるようです。
あるがままを受け入れる
托鉢の現実は、厳しいものです。
すべての民家が施しをしてくれるわけではなく、罵倒され。暴力を受けることもあるといいます、
家が貧しくても分かち合う人もいれば、逆もあります。
身体の具合が悪くても、ノロノロとしてごめんなさいと謝罪しながら施してくれる人もいるといいます。雲水は手伝うことなく健康人と同じ扱いをします。
すべての家を回り、あるがままを受け入れることを学んでいくといいます。
最初は理不尽と感じたことでも、繰り返すことで理解を深めていくのは読経と同じ。
すべては身体で学んでいきます。
マインドフルネスとは「母親の胎内にいる気分」
マインドフルネスはあるがままを受け入れることを通して、豊かな気づきを手にいれていきます。身体で学んでいくのは同じです。
母親の胎内にいる安心感を非科学的に分かち合うのです。
あるがままを受け入れるとは価値判断をしないということです。
托鉢で体験することに価値判断を一切しないでに、淡々と受け入れていきます。
母の胎内で「執着」から離れる
「執着しない」ことを全身全霊の自然体で修行して、執着を離れます。
下の図表の一番下に「マインドフルネス」と記載しているのは、マインドフルネスを基礎に、ライフプラン、ワークシフトを作っていくことを推奨しています。
- マインドフルネスで身体と心を整え(=整理)
- 自身のライフスキルを適時自在に引き出せるようにします(=整頓)
- これでもってライフデザインつまり自分本来の価値観、あるがままの希望する人生設計を過ごせるようにライフプランします。(=清掃)
- ライフプランを現実にするにはお金(ファイナンシャルプラン)が絶対条件になります。
- それには無形の資産(生産性、活力、変身、パートナー)が必要です。
- 金融資産も無形資産のどれもがルーティンワークの賜物です。(=清潔)
- ルーティンをもとに100年ライフのワークシフトが設計できるようになります。(=習慣)また変化する時代に対応できるように自身を整えることができます。
チーム学習の真髄
マインドフルネスはメンタルモデルを整える基本です。
メンタルモデルを変えることは、とても困難が作業です。
メンタルモデルは心理的な問題なので、心理療法が効果的と思いがちですが、行動こそが効果的です。
たとえばシングルループ学習はダメで、ダブルループ学習に変えなさいと言うと、自己否定感を強める結果になってしまいます。
マインドフルネスでは托鉢と同じで一切の評価をしません。
古米を施す方もいれば新米を施す方もいらしゃいます。
禅寺では分けることなく、全部一緒に炊きます。
そこで美味しく食べられるように炊く技術を養わなければなりません。
「シングルループ学習はダメで、ダブルループ学習を・・」ではなく、自然と良い結果が出せるように工夫(行動)する。
工夫がダブルループ学習、トリプルループ学習を引き寄せます。
そこにチーム学習の成果を見出せるようにするのは、チーム学習の本分です。
まとめ
大切なのは母の胎内にいるように「あるがまま」であること。
一切の評価をしない・・・
つまり「執着しない」のがシステム思考の出発点であり、終着点です。
執着しないでものごとが達成できるのか?という疑問が湧きますが、分別しない(=執着しない)から美味しいご飯が炊けるとしたら、どうなのでしょう。
工夫が残ります。工夫こそシステム思考。
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