5つのディシプリン⑤チーム学習

チーム学習
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こんにちは、マインドフルネスなファイナンシャルプランナーのミノルです。

人生100年時代のライフプランニングは6つのプロセスでフォローします。
①相談者様(お客様)との関係の構築
②相談者様(お客様)の情報の収集と目標の明確化
③相談者様(お客様)の家計状況の分析と評価
④具体的なライフプランの検討と提案
⑤具体的なライフプランの実行援助
⑥ライフプランの定期的な見直し

6つの過程で、「②相談者様(お客様)の情報の収集と目標の明確化」はとても重要です。情報には、数値化できる定量的情報と数値化できない定性的情報があります。

数値化できるデータ中心にライフプランを設計するのは簡単ですが、ほとんどお客様の役に立ちません。お客様の役に立つライフプランは寄り添うように設計したものでないとモチベーションアップにならないからです。

それには山あり谷ありの人生経験で蓄えた深い洞察力と因果関係から全体適正する能力がFPに必要です。システム思考はどんな場面にも重要な役割をします。

学習する組織5つのディシプリン①「システム思考」②「自己マスタリー」③「共有ビジョン」④「メンタルモデル」⑤「チーム学習」を順番に説明します。を順番に説明します。

チーム学習が必要な理由

ひとりひとりの管理職のIQが120をこえても、集団ではIQ63になってしまうということがなぜ起きるのか?

チーム学習はこのパラドックスに立ち向かう。

と、ピーター・セング氏は確信する。

チーム学習のメリット

チームが学びうることをわれわれは知っている。

スポーツで、舞台芸術で、科学で、そしてビジネスの分野で、チームの知力が個人の知力を上回り、すばらしい集団行動力を発揮する多くの例がある。

チームが真に学びつつあるとき、それは大きな成果を生むだけではない。
個々のメンバーも、ほかでは不可能なほど急速な成長をとげるのだ。

チーム学習には個人学習では及ばない速度と深度で、自己マスタリーを高めることに通じます。

人生を抱えてチーム学習に参加する

では、チーム学習に、どう参加すればいいのでしょう。
最近、「チーム学習」「リーダーシップ研修」などで、「ストーリー・テリング」手法がよく使われます。

「ストーリー・テリング」とは、自身の半生や過去をテーマに振り返り、小説や映画のようにストーリー化すること。
ストーリー・テリングは、ビジネスシーンをはじめとした幅広い場で役に立つコミュニケーションツールとして重宝されています。

ストーリー・テリングのメリット

人は元々「自分だけの人生脚本」を持っていますが、よほど意識があって分析する人を別にすれば、気づくことがありません。これとメンタル・モデルとは深く結びついています。

ストーリー・テリングのメリットはチーム学習を効果的にします。無機質な事実を断片的に語るより、感情を揺り動かし、共感度が高まるので、自分が伝えたいメッセージを相手に深く理解させることができ、意識していなくても記憶しやすいことです。

メンタルモデルから離れる

人は無意識にメンタル・モデルに支配されています。

2500年前、ブッダは「四苦八苦」の根本解決のために、が出家しました。そしてメンタルモデルとの付き合い方を真理と併せて遺しました。

玄奘三蔵法師が、インドから持ち帰った経典「唯識」は、日本の仏教のルーツになっていますが、そこで問題視されているのが潜在意識にある記憶の貯蔵庫です
関心の高い記憶を強化するように類似した新しい情報を寄せ集めどんどん強化して、人生脚本を強化します。「老人が頑固」と言われる原因になっています。

個々が自分のメンタル・モデルに執着した状態でチーム学習に参加しても、対立してしまうだけで、効果が上がらないだけでなく、チームの機能は劣化の一途をたどってしまいます。チーム学習は、人それぞれのあり方を認知する場であっても、自分と他者と比較して優劣を競う場ではありません。

チームが学べなければ、組織は学べない。

組織やチームがうまく機能しないと、会議すら目的が果たせないほど劣化します。誰かが話していても、自分が話す内容に頭がいっぱいで、発表者の話をほとんど聞いていない。

そんな人がいる会議ではチーム学習ができません。
結局、一番声の大きい人の意見で決まってしまう。
メンタル・モデルに気を奪われ、もっともらしことを言う人の意見を尊重する経営者だったりすると、お手上げです。
チーム学習どころか、会社は機能しなくなります。

一見小さなことのように見えますが、取り返しのつかないエラーによって、実は会社の命運が決まってしまうのです。
いくら現場の改善をしたって追いつかないのです。
チーム学習には想像を大きく超える貢献力がある反面、機能しないといのちとりになる危険を孕んでいます。
複雑な現代の組織では、個人ではなくチームが学習の基礎単位だからです。

共同思考に入る価値

ピーター・セング氏は次のように言います。

チーム学習は「対話」ではじまる。

メンバーどうしが個々のメンタル・モデルを棚上げして、本当の「共同思考」に入るのだ。

チーム学習が肝心なのは、現代の組織では、個人ではなくチームが学習の基礎単位であるからだ。
チームが学べなければ、組織は学ぶことができない。

学べば学ぶほど、自分の無知を痛感するようになり、学習は生涯続くことになります。人生100年時代にふさわしい生き方に出会うチャンスは増します。それでも決して「ゴールに到達する」ことはないのです。

一生をかけて修得にはげむのである。
「わが社はラーニング・オーガニゼーション(学習する組織)です」とは決していえない。それは「私は啓発された人間だ」といえないのとおなじことだ。

ピーター・セング氏の意見です。

メンタルモデルに支配されない

好循環の人あるいは組織がある反面、悪循環の人、組織があるのは、メンタル・モデルの取り扱いの違いにあります。

メンタル・モデルこそ人間臭さの泉であることに違いはありませんが、ビジネスに於いても、人生に於いても、最大の失敗は、メンタル・モデルの間違いに気づかないことです。

チーム学習が効果的なのは、個々のメンタル・モデルを棚上げして学習するからです。これが個人だとメンタル・モデルに支配されてしまいます。
あるいは個々のメンタル・モデルに支配されたままの人が集まって名ばかりのチーム学習、会議、協働しても効果はあがりません。

チーム学習で協働体制のラポールを架ける

チーム学習とは、メンタルモデルに左右されず、自分が普段、明確にしていないことを言語化、かつ安易な結論で慢心せず、課題のシステムの本質を明らかにして、他者に理解できるようにコミュニケーションして、協働体制のラポールを架けることです。

つまりチーム学習によって、押し付けのビジョンではなく、主体的にビジョンが共有できるようになるのです。

メンタルモデルを棚上げにしたチーム学習を通じて本物のチーム学習ができるようにして、メンタルモデルをビジネスに最適化することで、結果的にメンタルモデルをそれぞれの人生とライフプランに最適化するのです。

その結果「私=会社」「会社=私」が矛盾なく達成できます。
つまりブッダの遺言である「自灯明・法灯明」に到達するのです。

まとめ

チーム学習とは、ビジョンを共有したチームが協働して学び合っていくプロセスのことです。複雑化する環境の中で成長していくためにはメンタルモデルに左右されずに個人の成長だけでなく、チームでの成長が必須になります。
チームで学習し合うプロセスは、学習する組織そのものです。学習する組織では、個人では果たしきれない成長をも可能にして自己マスタリーを高めます。

メンタルモデルにビジネス・人生・ライフプランに最適化するのではなく、ビジネス・人生・ライフプランにメンタルモデルを最適化するのです。つまりブッダの遺言である「自灯明・法灯明」の実現に他なりません。

ゲンキポリタン(一般社団法人いきいきゴエス協会)

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