政治も経済も10のメンタルモデル次第。システム思考ってなんだ!

システム思考
この記事は約7分で読めます。

こんにちは、いきいきゴエス協会の代表理事 ゲンキポリタンです。

この世も政治も経済もシステムです。システムとはそもそもなんでしょう、

システムを機能させるには。ベクトルを整える必要があります。ベクトルとは方向性、在りかたです。

人間は37兆の細胞ネットワークで成り立つシステムと言われます。人間の場合、どのようにベクトルを合わせているのでしょう。意識していなくても「生きる(いのち)」というベクトルで整えようとしています。

だから大自然に逆らう行為である自殺は悪とされるのです。持続可能な社会(地球)も同じです。人間が破壊して良い理由はどこにもありません。
地球と共生している人間は、他の生き物も必要としている地球というシステムが発している見えないものを見て聞こえないことを聞いて、人だけではなく、政治も経済もベクトルを整える必要があります。
では、システムの要である「メンタルモデル」についてご説明します。

メンタルモデル(Mental Model)を整える

メンタルモデル認知心理学の用語です。

認知とは「現実の受け取り方」や「ものの見方」のことです。
個人が社会をどのように認識・解釈しているかの認知(メンタル)モデルであり、個人の思考の前提をなしていると解釈されています。

例えば、ある人が子どもの頃、何度も犬に噛まれた経験を持っていると、その人は「犬は恐ろしいものだ」というメンタルモデルを形成する可能性があります。私のことです(笑)

しかし同時に飼い犬がなついて楽しい思い出がたくさんできると犬がかわいい、しかしヨソの犬は怖いというメンタルモデルを形成する可能性が高くなり、ヨソの犬には慎重に接する行動をとるようになります。

ビジネスの例でいうと、同じ業種に携わっていても、あるマネジャーは「ビジネスは顧客から儲けること」と考え、別のマネジャーは「ビジネスは顧客を喜ばせること」と考えることがあります。このように認知(メンタル)モデルが全然違うと、打ち手も変わります。

メンタルモデルを顕在化させる方法

ですから組織開発をする(システムを創る)場合、組織メンバーのベクトルを整える(=アライメント)必要が生じます。

アラインメントが整わない組織・チームに対して、無意識の前提をなしているメンタルモデルを言語化する、あるいは逆にメンタルモデルを意識的に保留させて、顕在化します。
メンタルモデルは形のないものなので、認識が容易ではありません。

しかし競争力という点で、メンタルモデルは違いの出る違いの根本になるので重要です。
顕在化させて、建設的かつ共創的な対話の場を作る工夫や仕掛けが必要となります。

そのひとつが上の図のように

  1. 採用
  2. 歓迎
  3. 触発
  4. 語りかける
  5. 傾聴する
  6. 感謝する
  7. 育成する
  8. 配慮する
  9. 祝う
  10. 分かち合う

採用から、祝い、分かち合う、10段階を意識的に支援するシステムです。

アライメントを整えようとしない組織は、やがてクレームの山となり、業績が低下するのは明白です。

好ましくないメンタルモデルの事例

歪んだメンタルモデルの事例を示しておきます。

アメリカの精神科医アーロン・ベックかが打ち立てた概念を継承したデビッド・D・バーンズによると認知の歪みには以下の10種類のパターンが存在すると提唱しています。

  1. 全か無か思考(all-or-nothing thinking)
  2. 過度の一般化(overgeneralization)
  3. 心のフィルター(mental flitar)
  4. マイナス化思考(disqualifying the positive)
  5. 結論への飛躍(jumping to conclusions)
  6. 拡大解釈と過小評価(magnification and minimization)
  7. 感情的決め付け(emotional reasoning)
  8. すべき思考(should statements)
  9. レッテル貼り(labeling and mislabeling)
  10. 個人化(personalization)

社内に、以上のようなモデルが混ざっていると、ベクトルが揃わないので不具合が発生してきます。

トラブルを未然に防ぐために、コミュニケーション、ミーティングが効果を発揮します。

但し、時間がかかるので、気まぐれに行うのではなく、時間を切って(目標を定めて)取り組むことが必要です。

自動思考

このような事例ひとつとっても、この世は、政治も・経済もシステムだということが解ります。そしてシステムが動き出すと自動的に稼働します。つまり自動思考です。
自動思考こそダイナミズムといえます。
ところがメンタルモデルが歪んでいたら自動思考は凶器になります。

車の運転中の自身を想像してください。
運転しながら仕事のこと、家庭のこと、さまざまなことが浮かんでは消えても、自動思考で支障なく運転しています。自動思考で支障なく運転できるのは車社会を正しく認知しているからです。もし、このとき認知に歪みがあると、赤信号なのに発進して衝突してしまいます。

車社会を正しく認知するだけではなく、「みんな」が正しい認知を共有しているからです。効率的なシステムには「共有」が重要なキーワードになります。

なので、組織開発をする(システムを創る)場合、組織メンバーのベクトルを整える(=アライメント)必要が生じるのです。

人を信じるシステム思考の17の基本戦略とプラスワン
人を信じるシステム思考の17の基本戦略はどれも当たり前のことですが、できている組織は少ないのが現実。その筆頭が国です。ひとり会社は無手勝流というわけにはいきませんので、17の基本戦略は同じです。システム思考を突き詰めると、曼荼羅・「自灯明、法灯明」に行き着きます。

システム思考とはなんだ?

いまさら「システム思考」ってなんだ?と聞けない方もいます。

そんなことはありません、システム思考はまだまだ開発途上だからです。

システム思考の特長は、問題があるのはシステムだと考えます。だから細部(たとえば人)が変わっても、構造が変わらない限り、細部の改善は生かされないと考えます。

だから人を責めないし、攻撃はしません。それより自分を信じられるように自分が学びます。人が信じられるようにチーム学習します。改革があって、改善が効果を発揮するという考えです。

しかし現実の社会は、結果を急ぎ過ぎるので、学ぶことを本当にはよしとしません。
学びには時間がかかるからです。

その結果、短期的なことに注目しすぎて、改善を選択してしまいます。
力を合わせるには慈しみが必要です。愛情、思いやりという一見、システム思考に関係のないように思える要素ですが、それがシステム思考の特長だし、改革の特長です。

システムを機能させるにはベクトルを整える必要があります。ベクトルとは方向性、在りかた。
 
人間は37兆の細胞ネットワークで成り立つシステムと言われます。
人間は、健康な時も病気の時も、無
意識で「生きる」というベクトルで整えています。
だから大自然に逆らい、いのちに逆らう行為である「自殺」は悪とされます。
では健康でない会社は、どこに不具合があるのでしょう?
そこでシステム思考を使います。

試しに、いまの会社の状態を真逆にしてみてください。システムをまるごと変えないと機能しないはずです。しかし生産性は飛躍的にアップするはずです。

まとめ

ひとり会社の場合、組織メンバーはひとりですが、クライアントや仲間とベクトル(=方向性、目標、在りたい状態)を整えることは重要になります。

最強の結果を出せるベクトルを常に自らに課す必要があります。

たとえばコロナ禍の現代、食事の出前が人気ですが、出前を依頼した企業(店)のベクトルと違えばどうでしょう?

発注したお客様、依頼した企業(店)、仕事の受け元の三方からクレームが届くことになり、システムは崩壊してしまいます。

アルバイターが多い場合、ベクトルを一致させるため、ミーティング、研修にコストを惜しまない企業が増えています。

社員とアルバイターのメンタルモデル、心構え、知識を統一するという意味合いでもベクトルは重要です。

一方でズレた企業も少なくなく、スローガンに終始している場合もあります。


企業の状態は生産性になって表出していますが、販促が弱い、価格の問題としてシステム思考が全く機能していない、その必要すら感じていない場合もあります。

このような場合はシステムを再構築する前に認知再構成から始めてください。

システム思考と4つの無形資産でお金を増やす5つのステップ
100年ライフは自分を自由にアートできる時代。ただし100年生きるにはお金がかかります。そんなに生きなくて良いと思っても生きてしまうことになるのが、100年ライフです。仕方ないのなら、自分を自由にアートすることを前提にやり抜くことを前提とした生き方の準備をする、それがゲンキポリタンの「ジョ部」。

人を信じるシステム思考の17の基本戦略とプラスワン
人を信じるシステム思考の17の基本戦略はどれも当たり前のことですが、できている組織は少ないのが現実。その筆頭が国です。ひとり会社は無手勝流というわけにはいきませんので、17の基本戦略は同じです。システム思考を突き詰めると、曼荼羅・「自灯明、法灯明」に行き着きます。
自己マスタリーを牽引する無邪気な子どもの心の育て方
自己マスタリーを牽引する無邪気な子どもの心であり、育むのは保護的な母親の心です。持続可能な自分を作れば持続可能な社会が育ちます。買い物袋が、ストローがシステム思考を育むのではありません。健全な競争力は「持続可能な自分づくり」をする組織に委ねられています。
共有ビジョンを生み出す環境の作りかた
かって、三島由紀夫氏は自衛隊のバルコニーに立ってマイクを持たずにこう叫びました。 おまえら、聞け。静かにせい。静かにせい。話を聞け。 男一匹が命をかけて諸君に訴えているんだぞ。いいか。それがだ、今、日本人がだ、ここでもって立ち上がらねば...
競争優位な体質を作る「共有ビジョン」
人はどうして知り得たのか、社会生活を営める程度に、ほとんどのことを知っています。 その知識は必ずしも正しいとは言い難いが、それでも暮らしていけます。 どのようにして学んだのでしょう?親が教えたから?先生から学んだから? 幼児に学び方を...
競争優位は自己マスタリー(5つの要因)で体質になる
レジ袋をエコバックに替える、ビニールのストローを紙ストローに替えて提供する・・・やっていることは同じでも、その裏側にある学習力で、圧倒的な競争優位力は磨かれます。それは将来像をどう描き、現状認識とギャップを知ることにかかっています。ギャップを埋める道筋を発見するのも自己マスタリー次第です。

マインドフルネス実践講座

 

コメント