よく「普通」という表現、言い方をしていませんか?
「普通に暮らせたら良い」・・・この普通という基準はなんでしょうね?
部下を幸せにしたいという思いが躓きやすい原因に、この「普通」があります。
いくらマネジャーが思っても、「いやいや、普通に暮らせらた良いのです」
つまり「お客さまに普通にお買い物していただけたら良いのです」何て言われたら、困りませんか?
「最高の感動を提供させたい」マネジャーの強い味方になってくれるのが、イタリアのボローニャ大学、ジョヴァンニ・ファヴァ博士が提唱する働く人々の「幸せを高める」3つのメソッド(方法)」です。
ここではチームをハッピーな状態にすることで、心のレベルアップ(やれん気→やらん気→やる気→やれる気)していく方法をご案内します。
『赤の女王仮説』で意識を変える
「普通に暮らせらた良いのです」と言われたら、ルイス・キャロルの小説『鏡の国のアリス』に登場する人物「赤の女王」のセリフを引用して、「同じ場所にとどまるためには、全力で走り続けなければならない(It takes all the running you can do, to keep in the same place.)」と言ってあげましょう。
有名な『赤の女王仮説』です。(オーディオ版の「鏡の国のアリス」がおすすめです)
この有名なセリフは、種・個体・遺伝子が生き残るためには進化し続けなければならないことの比喩として用いられてきた言葉です。
幸せに暮らしたいと願って進化することで人並みに暮らせるのです。この人並みのことを普通と言ってるのだと思いますが、決して「理想形」ではないことに注目。
現実は多様な人々がいるおかげでお互いが細くし合って暮らしている相互依存の関係にあるのです。人並みに暮らすには人並み外れた努力をする人が必要なのです。
そこで心のレベルを引き上げるジョヴァンニ・ファヴァ博士が開発した3つのメソッドを活用してみましょう。
「幸せを高める」楽しさを体験する
血糖値、脈拍、血圧、どれにもある標準値を超えると病気と判断されるようなものです。
私たちの暮らし、世界も同じで、相互依存の関係を超える、あるいは全く届かない極端な人がいます。
マネジャーが標準を「やれる気」にするなら、それ以下の3つのグループは全員病人になります。つまりやる気、やらん気を幸せになれる気、幸せにならん気に置き換えて幸せのチームにするのです。
- やれる気→幸せになれる気
- やる気→幸せになる気
- やらん気→幸せにならん気
- やれん気→幸せになれん気
やる気を幸せになる気に置き換えて考えてみたら、会話も弾むので、感動レベルをいとも簡単に超えることができます。
1週間で「幸せを高める」3つのメソッドで記録する
ここで「幸せを高める」3つのメソッド(方法)としてご紹介するのは、ネガティブな認知に対処する従来の認知行動療法とは異なり,ポジティブな体験に伴う思考や感情に焦点を当て,心理学的ウェルビーイングを向上するのが認知行動療法の技法を用いたウェルビーイング療法です。
ウェルビーイング体験を記録し続けることで気分を改善することができるのが特長で、これを開発したのがイタリアのジョヴァンニ・ファヴァ博士です。
自己マスタリーを高める方法として、1週間で気づきを感じることができるのがミソです。
- あなたの良いところ、部下の良いところ、その他定期的に関わっている人の良いところを、毎日3回は発見して書き出してください。
- 定期的に「ありがとう」を表現しましょう。回数にも注目し記録します。
- 積極的に「褒める」ことを見つけます。誰をどういう理由で褒めたのか記録します。
1週間過ぎたら、まず自分にどんな変化が起こったか、記録を参考に点検してみてください。おそらくポジティブな感情が続くようになっているはずです。
チームの部下にも「傾聴」してみてください。
ファヴァ博士が提唱するように同じくポジティブな感情が続くようになっているはずです。
なぜ、たった1週間で違いを感じることができるのでしょう?
幸せの要素である自律性、適応性、人間関係力、自己マスタリー力を高めるために開発された方法だからです。では逆にもともとの自律性、適応性、人間関係力、自己マスタリー力が低いとどうなるのでしょう。試してみてください。感謝の心が強くなっているはずです。
マネジャーは、なぜ楽しくなったのか、傾聴しながら楽しくなってくれたことに感謝しましょう。感謝が人を育てます。部下は感謝されることに驚くでしょう。マネジャー自身には自分が願うことだから驚きでもなんでもないのです。
心のレベルアップ
3つのメソッドで「幸せを高める」ことができたら、続いてプチ成功を繰り返しましょう。小さな成功であっても祝い、分かち合う機会です。機会を多く持つことは「幸せを高める」ことに貢献します。
まとめ
イタリアのボローニャ大学、ジョヴァンニ・ファヴァ博士が開発した幸せを高めるメソッドは、楽しさを体験することで、ワクワクをもっと継続したいと願うようになります。
マネジャーは、なぜ楽しくなったのか、傾聴しながら楽しくなってくれたことに感謝しましょう。感謝が人を育てます。
感情のスタイルは、子どものときからの経験が記憶されていて、繰り返し同じような反応をすることで、どんどん自分のスタイル(=心のレベル)だと思い込んでいきます。しかし実際には思い込みでしかありませんん。幸せメソッドでどんどん心のレベルを引き上げて、自由になりましょう。
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