見えぬものでもあるんだよ〜。リーダーシップに悩む人を全面応援するいきいきゴエスのNaoman-Minoruです。
一度きりの人生。リーダーシップに悩むなんて気にしない気にしない。誰にもあることだからです。リーダーシップが弱いと感じる人には大きな勘違いがあります。「自分が言わないと。。。」と思うから、自分をオープンにするのが苦手な人は、自己否定感が覆いかぶさって肝心あなことが言えなくなってしまうのです。でも、リーダーシップに自分は関係ないのです。
自分ではなく「お客さまが」「あなたの神が」言っていると思うと言えます。
つまりサッカーのキーパーのような存在、守護神です。
一方「会社が」「私が」は損得と誤解されるので禁句です。言いにくいことを伝えるのに「会社が言うんだから」と言い方をすると「私たちの味方じゃないんだ」と安全基地でないと判断されて、そっぽ向かれます。安全基地は人が生涯求める存在です。
基地を死守するキーパーであるリーダーはお客様のこと、あなたの部下のことを知る必要が生まれます。うれしいこと、興味深い話はシェアして、ハッピーで楽しい活動的なチームにしたいですね。
人の特徴を測る指数も時代環境に合わせて『IQ(知能指数)→EQ(心の知能指数)→NQ(ネットワーク指数)』へとシフトを続けています。
まずはリーダーシップに悩むマネジャーがポジティブなチーム作りをする上で気をつけたい5つの心についてお話しします。
誰にもある3つの自我
チーム風土、企業風土には、誰にもある5つの心(自我)のバランスの違いが影響しており性格を形作っています。
人には親(P)の心、大人(A)の心、子ども(C)の3つの心(自我)があります。
さらに分解すると次の5つがあります。
- 厳格な父親の心(CP)=厳しい心。規律的で理想に傾斜する心。
- 保護的な母親の心(NP)=母性の心。優しく保護的な心。
- 社会的な大人の心(A)=大人の心。冷静で理知的な心。
- 従順な子どもの心(AC)=順応する、いい子を演じようとする心。
- 自由で無邪気な子どもの心(FC)=自由。天真爛漫で無邪気な心。
生育環境でバランスが変わる
3つの心(P・A・C)は誰にもありますが、生育環境で上の図のようにバランスが変わります。5つの心(CP・NP・A・AC・FC)のバランスは一人ひとりの個性になっています。
会社単位で従業員の方にアンケートをとると面白いことがわかります。会社によってACが高い会社、FCが高い会社というように際立つのです。一人ひとりが違うように、会社単位で見ても、違うのです。
特に中小、零細では如実に違います。つまり目に見えない採用基準、指導方針があって、リーダーの影響が反映されているのです。
わかりやすい事例では、トップリーダーが厳格すぎる場合、従業員の大半が「従順な子ども(AC)の心」が強い人に集中しています。「無邪気な子ども(FC)の心」の持ち主は最初から採用されなかったか、指導方針と合わずに早期退職してしまったかです。
もし、「従順な子どもの心」が強い人に集中していたら、挑戦心の乏しい会社風土になってしまい、「無邪気な子どもの心」が強い人に集中していたら、マネジメント&コントロールが弱いマネジャーは手に負えなくなっていたでしょう。
つまり会社という単位は「相互依存の関係」で成り立っているのですが、上下関係(=力関係)から相互依存の関係性が変わって、チーム力は様変わりします。なのでリーダーシップが弱いマネジャーであっても部下に保護的な母親の自我が高い部下が複数いて、無邪気な子どもの自我が高い人がいると、リーダーシップの弱さは緩和され強いチームワークになることも少なくないのです。
(保護的な母親の自我がリーダーを支援しようとするからです、)
会社を構成する人々の相性が、チーム力に影響しているのです。
ネガティブな気性よりポジティブなほうがなにより病気にもなりにくいので無駄な費用も抑えられ、活動的になります。そこで会社の発展のためにも、個人の幸せのためにも、マネジャーは意識的にバランスを変える取り組みをすることをお勧めします。
またマネジャー自身も、偏った傾向がある場合が少なくないので、自身のバランスを整えるチャンスにしていただけるとうれしいです。できるだけ若いときに整えなおすことが人生のプラスになります。
エゴグラム分析
このAさんのエゴグラム(自我の状態)を事例にして、Aさんについて考えてみましょう。
Aさんのエゴグラム分析
自我のバランスは仕事上の立場で変わることを念頭に置くようにしましょう。
Aさんのエゴグラムで見るとおり、「厳格な父(CP)」「従順な子ど(AC)」は強すぎます。
周囲に対して、すべてを律するような態度は厳格すぎるのです。
もっと「保護的な母親(NP)」 「自由な子ども(FC)」を強くした方がいいでしょう。
「従順な子ども(AC)」が85は高すぎます。
これは「厳格な父」の裏返しで、身近な人 には厳しくても、何事も大勢順応型なので、自分を抑圧しすぎになります。
物凄く厳しいけど、一方で順応的過ぎます。
厳しい面が目立つので「リーダー」にふさわしいと思われる場合もありますが、実際には「リーダー」として不適格だということです。
なぜなら厳しさが成果をあげることはないからです。
しかも「自由な子ども」が低いので人生、仕事を楽しむことができず、不満ばかりが高まりやすい態度をを取り続けてしまいます。
これがネガティブな自分を生み、リーダー失格の決定的な条件になってしまいます。
サンプルで表したように、友人の評価でも顕著です。
友人の目にも「厳格な父」「従順な子ども」が強すぎるように映っています。
もしAさんが経営者の場合、どうなるでしょう?
従業員に自律性を求める立場にあっても、昔風なワンマン社長では、従業員のモチベーションを高めることは困難です。
穏やかな人間性による指導、厳しい基準をクリアできる温かみ のある育成システムというように意識的に仕組みを構築するようにしていくほうが 効率的でしょう。
そのためにも「保護的な母親(NP)」「自由な子ども(FC)」を強くするのが 合理的です。
「保護的な母親」「自由な子ども」の関係性は特に重要です。
親愛な関係を作れる動物、たとえば犬と赤ちゃんが見せる飼い主、母親との関係は酷似しています。
下の図のように赤ちゃんも犬も母親、飼い主から離れて自由に動きますが、ある範囲を決して超えることはありません。
赤ちゃんも犬も、母親、飼い主の反応を見て、元の場所に帰ります。
その行動の繰り返しで、自分が愛されていることを知ると安心します。
母親、飼い主はともに「安全基地」なのです。
この関係は経営者⇄従業員、上司⇄部下の関係にもあてはまります。
しかし「保護的な母親」が強すぎて、「厳格な父親」の心が弱いと、これもリーダーとして不適格です。
「叱れない」というのは、リーダーとして致命的な欠点になります。(叱り方のスキルを学ぶ必要があるでしょう→人生100年時代のマインドフルネス実践講座 )
健全な精神の持ち主が共有している母親のイメージは、誰よりも温かくもあり、怖いお母さんです。
戦争ドラマで演じられる突撃兵が「お母さん!」と叫ぶ時、別れの悲しみも含めて、安全基地を手離す絶望だと考える方があっているように思います。
時に抱きしめ、時に叱る、そのどちらも自分を守るための行為だと知っているから安全基地となりえたのです。
優れたリーダーをエゴグラムにした場合、厳格な父親70、保護的な母親70~80というのがもっともバランスのとれた状態でしょう。
Aさんの事例を続けます。
100点ではないけど、10点でも良い。白でも黒でもなくグレー。
「千里の道も一歩から」という発想が大切なのです。
私たちが何かを成し遂げるときに、必要なのは「余裕のあるマイルストーン」なのです。
脳内会話から自分を救い出す
自己否定感が強い「従順な子どもの自我」を持つ人は、マインドトークに費やしている時間が多いので、心ここに在らずなりやすく、目の前のことに集中するのが苦手です。マインドトークとはストレスフルな脳内会話です。会話の相手は自分です。
マインドトークに陥らない簡単な方法は忙しくすること、時間を切って時間内に仕上げることです。
Aさんのエゴグラム分析
厳しさと保護的な優しさのハーモニーから生じる、「楽しさ」が、個人的にも組織的にも大事です。
その楽しさに溺れない節度を保つのが「大人の心」です。
Aさんの事例では現在のままで社会人と十分な状態にあるので、このままで良いでしょう。
いまここ「厳格な父」「保護的な母」の バランスを良くするように、心がけましょう。
経営者、上司ということを考慮するなら
「厳格な父」を70
「保護的な母」70〜80
「自由な子ども」80
「従順な子ども」50~60
を目標にしてするのが良いでしょう。
Aさんの父のエゴグラムで表示された「厳格な父」の際立った強さを見てください。
Aさんは、この影響を受けているので「従順な子ども」が強くなっています。
また 「厳格な父」を真似したように強くなっています。
父の「従順な子ども」も高いことが一目瞭然ですが、やはりAさんと同じような状態で過ごしたと想像できます。
「家風」だと言ってもいいでしょう。
Aさんは、非常に強いストレスを受け育ったと思われます。
自分を変えたいと願う人は溢れています。
部下を変えたいと思う人はそれ以上でしょう。
いくら思っても行動でしか変えることはできません。
生活習慣で行動で変わります。使う言葉は意識すれば変わります。
「いま、ここ、この瞬間」の積み重ねです。
現状のエゴグラムを見るだけでは単なる情報止まりです。
こうありたい自分のエゴグラムを作り、現実の自分にすることにエゴグラム作成の意義があります。
しかし落とし穴はここにあります!
こうありたい自分のエゴグラムを作るとは「いまよりもっと良い状態になりたい」ということに他なりません。いまの自分を否定することは否定感を強める可能性を孕んでいます。
「もっとハッピーになろう」と、うれしいことをシェアする気持ちを大切にしましょう!
大きな都があろうよ。
さびしそうな案山子よ、
このみちをゆこうよ。
なにかなにかあろうよ。
みんなでみんなで行こうよ、
このみちをゆこうよ。
5つの心をバランスを変える方法
5つの心のバランスで、特に注意したいのは、従順な子どもの心です。
従順な子どもの心は、「AC=順応する、いい子を演じようとする心。」のことですが、「CP=厳しい心。規律的で理想に傾斜する心。」が反転したものと考えていい心です。
厳しく育てられるので、従順にならざるを得なかった子ども時代を思い浮かべていただくと解ると思います。
従順な子どもの心が強い人が使う特徴的な態度・言葉は、
- 他律的・依存的
- 屈折した甘え
- 自虐的
- 反抗的
- 〜してもいいでしょうか?
- 〜できません。
- どうせ私なんか
- 〜するつもりです。
- もういいです(援助・賞賛を拒む)
逆に、自由な天真爛漫で無邪気な心(FC)は「NP=母性の心。優しく保護的な心。」が反転したものです。
無邪気な子どもの心が強い人が使う特徴的な態度・言葉は、
- 本能的
- 直感的
- 創造的
- 空想的
- 素直に甘える
- 面白い、楽しい
- 〜がしたい
- ワーワー、キャー
- 好きだ!それ嫌いだ!かっこいいね
キャキャ言いながら走り回っているこどもの姿を思い浮かべていただくと解るように、本来の子どもは、自由で天真爛漫です。それを親が躾けることで、周囲に配慮するようになっていきます。
もし、そのまま放置していたら、大きくなってもキャキャ言いながら走り回っているでしょう。
さて、理想的なバランスを考えたとき、
- 厳格な父親の心が強すぎると「パワハラ」になってしまいます。
- 従順な子どもの心が強すぎると、主張がなく信頼性に欠ける人になってしまいます。
なので
- 厳格な父親の心を弱めるには厳格な父親の心を減らし、保護的な母親の心を強くします。
- 従順な子どもの心を弱めるには、自由で天真爛漫な子どもの心を強くします。
「厳格な父親」を減らす言葉
• あなたの問題だろう
• あなたのせいだ
• どうにかしろ、なにやってるんだ
• 当たり前だろ
• ダメだろ
• しっかりしろよ
「厳格な父親」を減らす態度
• こまかいことまで注意しすぎない
• 約束を守れなかった場合や間違いに感情的にならず理由を聞く
• 最後までやり遂げられるようにプロセスに注意しプロセスでサポートする • 良い点に注目して、いたずらに厳しくしない
• 助けの手を貸さない
• 減点主義でユーモアがない
「保護的な母親」を育む言葉
• そこがあなたのいいところですね
• いい趣味ですね
• 最近、どうですか
• あなたは私の(我が家の、我が社の)大事な人ですね。
• つらいですね、悲しいですね、いやですよね
「保護的な母親」を育む態度
プラスのストロークをギフトする
• 好ましい点をほめる
• 個人的な関心を示す
• 適切な機会をとらえて小さな贈り物をする
• 相手のネガティブな言葉や態度に反応しない • セルフコントロールを支援する• 遠慮していると感じる場合にサポートしてあげる
「自由(無邪気)な子ども」を育む言葉
• それはおもしろそう
• やってみましょう
• 私も仲間に入れてください • 美味しいですね
• ユーモア、冗談を増やす
「自由(無邪気)な子ども」を育む態度
• 空想を楽しむ
• 楽しい気分に浸る
• 芸術・スポーツ・映画を楽しむ
• 不快感に時間を多用しない
• 人生や人間の明るい面に注目する
うれしいをシェアしょう
これからの時代で大切なのは、IQ(知能指数)、EQ(心の知能指数)でもなくNQ(ネットワーク指数)と言われています。NQ(ネットワーク指数)のポイントは「何を知っているか」ではなく、「誰を知っているか」が重要だということ。情報が溢れている時代ならではの価値観ですね。
NQ(ネットワーク指数)はシェアリング能力の高さが重要ですが、質の高い情報を発信すればするほど質の高い情報が集まってくるという特長があります。しかし最初から質の高い情報を流そうとすると周囲は萎縮してしまいます。リラックスしてうれしい情報をシェアすることを心がけましょう。自由で無邪気な子ども自我に注目してください。
たとえば言葉。
• それはおもしろそう
• やってみましょう
• 私も仲間に入れてください
• 美味しいですね
• ユーモア、冗談を増やす
もしもあなたが苦手なタイプだったとしても意識してゆっくりはじめてみてください。
習慣にすると、いつの間にか改造できているので楽しみですね。
まとめ
5つの自我のバランスを整えてうれしいことをシェアする人になる手順
- 安全基地を求めて、心ここに在らずが生活習慣になっている
- 愛着の心を満たしたくて、従順な子どもの自我が強い特徴
- 従順な子どもの自我の裏に抑圧した自分がいて、怒りが充満している
- 5つの自我のバランスを整えて、怒り(ネガティブな感情)を放出する
- ファヴァ博士の幸せを高める3つのメソッドを実行する
- 無邪気な子どもの自我を強めて、NQ(ネットワーク指数)を高める
最大の課題は「安全基地」です。十分得られていないので、「安全基地」を求め続けています。課題は「安全基地」を求めていることを知られたくない無意識です。一気に解決しょうとせず、ぼちぼち行きましょう。
情報は「感情」と同じです。絶えず流れている川に似ています。
感情は流れるままに放置しておくと、怒りも悲しみも海に流れていきます。
大きな海は、きれいな水も汚れた水も受け入れてひとつにします。
情報も同じです。
うれしいことも悲しいことも海に流れていきます。
できるだけうれしいことをシェアすると、海は汚れずにすみます。
リーダーシップを発揮する立場にある人は。どんどんうれしいことをシェアしましょう。
コメント