かっての3ステージのライフデザイン、つまり18歳で大学に進学し、20代で就職し、65歳で引退するといった3ステージは現実ではありません。確かについこの前までは「何歳になったらこれをしなければならない」という先入観が広く浸透し、年齢で測るこのモデルについて誰も疑問に思いませんでした。現代の大学生には、まだ過去のイメージが焼きついたままで新しいイメージができないままの人が少なくありません。
LGBTが話題になりますが、全体の5%と推定されるLGBTを差別だと批判するヒトたちが忘れているもっとひどい差別があります。人種差別、性差別、障害者差別などの問題については広く認識されていますが、年齢差別もまた同じくらい重要な問題であり、最も広くまん延している偏見の一つです。年齢を基準に人の能力を判断する、高齢者は生産性が低いと決めつける、知り合いの同性愛者は、高齢者は学習意欲が乏しいと先入観を持っている。しかし、世界の10%は65歳以上は高齢者で、日本では30%に迫っています。
いまいる現実を認識できないヒトにとって、やりかけの仕事は、安定した昨日と不安定な明日をつなぐという意味で、心地よいものかも知れませんが、将来起こりうるさまざまな結果を予測して複雑な問題の解決策を見つける力にはならないでしょう。多くの依存のメカニズムと同じように、「やりかけの仕事」がストレス発散になっても、やがて複雑な問題のひときれになって、コルチゾールを垂れ流す要因になり身体を蝕み心さえ破壊します。毎晩、眠るときは脳には何も残さない。。。これが健康寿命が延伸する時代の鉄則です。「やりかけの仕事」が「禁煙する」ように扱われる日が近づいています。社会的開拓者が最低限身につけるスキルが『社会人基礎力』です。
行動する週活GTD
GTD5つのステップ
週活レビューの目的は仕事のやり方を見せる化して自分にマッチングさせることです。
どうしてもマッチングできないのなら、どこが難しいのか、具体的に提示できます。
行動するための週活GTDは次の5つのステップで導入でき、完全に集中できます。
- 「気になるすべて」を1箇所に収集。=把握することで全部見せることが可能。
- それぞれの意味と何をすべきかを明らかにできる処理を行います。
- 処理の結果を整理します。
- 行動の選択肢をレビューします。
- 選択した行動を実行します。
1.収集(把握する)
収集は、すべてを把握するために、GTDでのもっとも重要なルールです。
GTDの最初のステップは、全てのタスクを可視化することです。
最近はシステムノートを使うヒトも減りましたが、システムノートの目的は一箇所に集めて可視化することでした。頭の中にあるタスクを、書き出して、一旦全て外に出し、資料とともに、あるいは資料を集め、システムノートを見ればすべてがわかるようにすることです。
in-boxにすると、大小の資料もまとめられるので便利です。書き出すためのツールは、専用の管理ツールの他にも、紙やスマホのメモ帳といったものでかまいません。
重要なのは、形ではなく全て書き出すも含めて「ひとつに集める」ことです。
タスクといえないような曖昧なものも、頭の中からいったん取り出すことが重要なのです。
例えば、次のような内容も頭から出す対象です。
- 時間があるときに調べようと思っていたこと
- ちょっとしたアイデア
- スーパーの買い出し
- 毎日何気なくやっている簡単なルーチンワーク
- どこかから送られてきた資料あるいはゴミ。
書き出したもの、タスク、アイデアは全ては「in-box(インボックス)」という箱(場所)に一時保存します。GTDでのもっとも重要なルールです。
- やるべきことをすべて収集することで具体的に把握できます。
- 「私の仕事はこれだけです」とすべて見せることができます。(協働が簡単です)
- 仕事のスケールに関係なく、頭から追い出し、システムに預けて空っぽにできます。
- 空っぽにできるので、ストレスを最小限度にできるので、ストレスがなくなります。
- 生活をマネジメント&コントロール(=WLB)できるようになります。
- リモートワーク(テレワーク)が簡単にできるようになります。
- 他者へ引き継ぎが簡単です。(休暇がスムーズになります=WLBが簡単です)
2.処理(見極める)
- 次にとる行動を見極めて選択します。
- in-box内に収納されたものを8種類に分類、
- 行動を起こす必要のあるもの(proリスト・pro参考資料・カレンダー・次にとる行動リスト・連絡待ちリスト)
- 行動を起こす必要のないもの(ゴミ箱・とりあえず保留・資料・備忘録)
- 必ず目に見える物理的な行為であること
- 上から順番に。
- 一度にひとつずつ見極める。
- in-boxに一時保管したものを取り出したら、in-boxに戻さない
- これはなにか?
- 2分以内にできる行動ですでに終わっている行動は記憶の必要はない(完了済み)
- 覚えておくのは特定の時間や期日にやらないといけない行動(→カレンダーに記録)
- 実行する機会ができたときにやる行動(「次にやるべき行動リスト」に追加)
- 行動が必要か、必要でないかを選択する(ゴミ)
- 今やる必要はないが、いつか行動する必要が生じるかもしれない(保留リスト)
- 誰かに任せ、完了の報告を待っている行動(「連絡待ちリスト」に追加)
- あとで必要になるかもしれない(資料・情報)
処理①行動を起こす必要があるもの
- プロジェクトの具体的なリスト(どのような結果を求めているか)
- プロジェクトの参考資料(整理・まとめ・ファイリング)
- カレンダー
- 次にとるべき行動のリスト(*「次にとる行動とはなにか」参照)
- 連絡待ちリスト
*次にとる行動とはなにか
- 電話して情報を得る
- 導入する予定のファイリングのことを話す
- データベースの管理について調べる
- ①いますぐ(2分以内)にやるか?②誰かに任せるか?③あとでやるか?
②行動を起こす必要のないもの
- ゴミ箱
- 保留(いつかやる・多分いつかやる・備忘録ファイル・資料ファイル)
3.整理
処理の中から、次にやる行動として実行して整理する
- プロジェクトリスト
- Pro参考資料
- カレンダー記入
- 次にやる行動リスト
- いつかやるリスト(保留リスト)
- 連絡待ちリスト
- 資料
- ゴミ箱
4.レビュー(更新する)
GTDが成功するか、暗礁に乗り上げるか。
成否を握っているのが「レビュー(review)」です。今夜のおかずを買うか、来週のアボのためをとる電話をするか、メモしたことを思い出して遂行できなければGTDは挫折します。思い出せるか、出せないかは、リストを確認する習慣が身についているか、いないかで決まります。やると決めた行動や選択肢を定期的に見直すことが習慣になると、やりかけの仕事も、ストレスは減り、頭はすっきりするので意欲的なります。
- カレンダー
- 雑多な資料を集める
- カレンダーのレビュー
- TO-Doリストのレビュー
- 各種リストのレビュー資料のレビュー
5.実行(選択する)
- 状況
- 使える時間
- 使えるエネルギー
- 優先度
- 予め決まっている仕事・予定外の時間・見極め仕事 3つのカテゴリーで評価
まとめ
人間だけが人間が抱える問題を解決できます。宗教(神)にはできません。
哲学は現実を生きるガイドラインであり、問題解決の発明であり、人生100年あるいは200年時代のマンダラになります。
たった5つのステップであるGTDは放下著する仕事術です。全部捨て切って、放下著するので、般若の仕事術と呼んでますが、システムはGTDです。人間が発明したストレス対処の解決策のひとつです。
頭の中にあるやりかけの仕事、バラバラな情報を、一旦全部放り出して、システムにまかせて、再構築してインプットし直すことで、デフラグのない情報にします。頭の中も情報もスッキリ、ムダのないものに変わり自然にシャープになります。
GTDは習慣です。お昼になれば昼食を摂りたくなるように、それが習慣になれば空腹でなくても摂るのが当たり前になります。
社会人基礎力は、ライフシフトするための基礎力で、仕事を変えるというより、人生の選択肢を広げる力といえます。ライフシフトに成功したヒトは、やったことのない仕事に大胆にチャレンジして、楽しんだ結果です。
自由で豊かなライフシフトを成功させるコツは「一念岩をも通す」の言葉通りで、習慣化された行動スタイルであるGTDは、もっとも確実な方法です。慣れるまでは戸惑いもあり、ぎこちないものですが。修練度に比例して、どんどんスマートになっていき、心身に良い効果をもたらします。
放下著は、必要なものだけを全部得る唯一の魔法です。
ゲンキポリタン大学
「ゲンキポリタン大学」では、「社会人基礎力」をコアにライフシフトをバックアップするさまざまな講座を、さまざまな方を対象に、さまざまな形態で開催しています。ご都合に合わせた形態をお選びください。
「社会人基礎力」(全6回)
- 人生100年時代社会人基礎力3つの能力
- 社会人基礎力①|3つの能力と12の能力要素
- 社会人基礎力②|「前に踏み出す力」を育てる3つの能力要素
- 社会人基礎力③|「考え抜く力」を育てる3つの能力要素
- 社会人基礎力④|「チームで働く力」を育む6つの能力要素
- 社会人基礎力に追加された3つの視点
GTD®勉強会
コラム
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- 自我と交流分析
- 自他肯定をライフスタイルにする『お粥さんプロジェクト』
- 人生の方程式から外れない<イマジン>3つの自我の使い方
- メンタルモデルを変える5つの心とエゴグラム
- 般若のゴエス|自分を忘れるアサーティブ・コミュニケーション
- 般若のゴエス|アサーション・コミュニケーション|率直について
- ロジカル・シンキング
- ラテラル・シンキング
- システム思考
- 無形資産
- 有形資産(金融資産)
- 自分忘れと自分探し
関連サイト
ゲンキポリタン大学は(社)いきいきゴエス協会の運営です。
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